百年と希望 (2022):映画短評
百年と希望 (2022)未来志向で共産党の今を捉えたドキュメンタリー
日本共産党の創立100周年を記念したドキュメンタリーだが、あえて党の歴史を振り返るようなことはせず、あくまでも共産党と日本の現在、そしてその先の未来へと目を向けた作品となっている。子供の権利保障などを訴える池川友一氏、ジェンダー平等やマイノリティの人権問題に取り組む池内さおり氏らへの密着取材で浮かび上がるのは、建前でなく本気で弱者の声に耳を傾け、様々な角度から公平な社会を実現しようと利他の精神で邁進する共産党の実像。その理想は、近年世界の若者の間で支持される民主社会主義にも近い。現与党の押し付ける新自由主義と家父長制と自己責任で硬直した今の日本において、共産党の必要性を改めて強く感じる。
この短評にはネタバレを含んでいます