ADVERTISEMENT
どなたでもご覧になれます

辻占恋慕 (2022):映画短評

辻占恋慕 (2022)

2022年5月21日公開

辻占恋慕
(C) 2021 E&E

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4

森 直人

表現の場末に、私たちは確かに居たのだ。

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

堂々巡りの地獄を彷徨うミュージシャンとマネージャー。まるで『嗚呼!おんなたち・猥歌』の内田裕也と安岡力也の様な夢追い人ふたり。30歳で出会った女と男。監督いわく、テーマは「青春の終焉」。2018年(平成30年)から始まった「夢の終わり、の始まり」はコロナ禍の令和まで延長されていく。

監督・脚本・出演をこなす異能の才人、大野大輔としても出色の出来。『ウルフなシッシー』のシニカルな笑いを超えた哀切が身に染みる。共同脚本を務めた『幕が下りたら会いましょう』(監督:前田聖来)とも主題を共振させつつ、主演の早織と大野が(時に正視できぬほど)素晴らしい。やたら生々しい「一回性の生」が強烈に刻まれている。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

“日本版『はじまりのうた』”と思いきや!?

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

ライブハウスで出会ったシンガーソングライターと、彼女の才能を見出した男が共鳴し合い、メジャー進出という互いの夢に向かっていく、まさに“日本版『はじまりのうた』”。『ウルフなシッシー』並みに男女の会話劇としての面白さもありつつ、不器用すぎる2人の日常と西山小雨が手掛ける楽曲&早織の歌声がジワりつつも、怪作『アストラル・アブノーマル鈴木さん』の大野大輔監督作だけに、そんないい話で終わるわけがない! アレンジャーを演じるルパンブルーこと濱正悟が突如怪しいダンスを踊り始めたかと思いきや、まさかのクライマックスに突入! それにより、いろんな感情が沸き上がる異色の音楽青春映画といえる。

この短評にはネタバレを含んでいます
ADVERTISEMENT

人気の記事

ADVERTISEMENT

話題の動画

ADVERTISEMENT

最新の映画短評

ADVERTISEMENT