トゥルー・スピリット (2023):映画短評
トゥルー・スピリット (2023)きれいにしすぎてリアル感が薄まった
史上最年少で世界一周単独公開を成功させた16歳の少女の話は、女の子たちに希望と勇気を与えてくれる。全員が女性の監督、脚本家チームがそのメッセージを伝えたかったのは明らか。だが、すべてがまとまりすぎていて、せっかくの実話なのにファンタジーのようになってしまっている。嵐のシーンは迫力あるものの、困難な場面は短いし、主人公は常に髪も肌もきれいで(エンドクレジットに出てくる本物の映像で本人はノーメイクなのに)、そんなに大変なことをやっているように思えないのだ。また、航海に出るまでの家族のシーンなど、せりふが陳腐でまるで昔の民放テレビドラマのよう。無難に楽しめる家族向け映画。
この短評にはネタバレを含んでいます