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ハンガー:飽くなき食への道 (2023):映画短評

ハンガー:飽くなき食への道 (2023)

2023年4月8日公開 130分

ハンガー:飽くなき食への道
猿渡 由紀

社会の格差、“持つ者”の傲慢を問いかける

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

「ザ・メニュー」「逆転のトライアングル」同様、格差についての話だが、ダークコメディのこれら2作と違い、一般女性の視点からまっすぐに語る。「貧乏人は飢えを満たすために食べる。食べ物以上のものを買える時、飢えはそこで終わらない」と、セレブに愛される有名シェフはいう。しかし(『ザ・メニュー』でも触れられたように)、彼を雇えるリッチな人たちは、本当に料理を味わっているのか?ただ「それができる自分」を楽しんでいるのではないか?実は、その有名シェフ自身も持たざる階級の出身だ。その野望と複雑な心理を、主人公の女性と並行して描いていく。愛のある料理とない料理の見せ方もうまい。

この短評にはネタバレを含んでいます
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