北極百貨店のコンシェルジュさん (2023):映画短評
北極百貨店のコンシェルジュさん (2023)カラフルで美しく深遠なテーマを持つお仕事アニメ
西村ツチカのオリジナリティ溢れる画が、カラフルで美しいアニメーションになってる! もうそれだけで感動してしまう。70分程度の中編だが、短いエピソードが積み重なっていき、大きなうねりになるので、満足度が非常に高い。ストーリーの前に出ているのは、ドジな新人コンシェルジュのお仕事ストーリーだが、その奥に人間の身勝手な欲望と消費、動物の絶滅と適応など、深遠なテーマが隠れている。人間の都合で絶滅の危機にある動物たちをおもてなすのが、これもまた絶滅の危機に瀕している百貨店なのがせつない。どこかノスタルジックな気持ちになるのは、あのようなおもてなしに出会うことが少なくなったからなのかも。
この短評にはネタバレを含んでいます