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ヴァチカンのエクソシスト (2023):映画短評

ヴァチカンのエクソシスト (2023)

2023年7月14日公開 103分

ヴァチカンのエクソシスト

ライター5人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.6

くれい響

おちゃめな神父の除霊バトル

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

「ホントにあった悪魔祓いの話」だけに、ザ・オカルトなノリを想像してしまうが、原付に乗って颯爽と現場に駆け付ける、まるでクマさんのようなラッセル・クロウの風貌からして、どこかキャッチー。モデルになったアモルト神父同様、彼のおちゃめなキャラが『エクソシスト』世代だけでなく、『死霊館』世代にも突き刺さる。しかも、ジュリアス・エイヴァリー監督らしいグロ描写やバトル展開など、サービス精神旺盛であり、しっかり怖がらせる音響効果に加え、ローマ教皇役のフランコ・ネロ登場で急に画が引き締まるなど、いろんな意味で抜かりなし! 今後シリーズ化を期待させる痺れるラストに、★おまけ。

この短評にはネタバレを含んでいます
村松 健太郎

ラッセル・クロウの説得力

村松 健太郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

ラッセル・クロウの初ホラー作品ということですが、なんと言っても彼がど真ん中にいるわけですから、圧倒的な安心感があります。貫禄たっぷりな体躯もいい意味で効果的です。モデルとなった人物もかなりお茶目な方だったようですが、ラッセル・クロウもコミカルな演技を見せていて余裕を感じさせます。中盤からはキリスト教の暗部に迫る謎解きモノと若き神父とのバディムービーに変わっていくのも面白い構成でした。上映時間103分ということもあってサクッと見られる、良質なジャンル映画でした。フランコ・ネロの登場は嬉しかったです。

この短評にはネタバレを含んでいます
平沢 薫

古典的要素と現代的要素の配合が妙味

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 主人公のモデルとなった神父が、そんなに大昔ではない、1992年に逝去した人物だという事実が、まずは驚き。エンドクレジットで登場するその神父の表情も印象深い。

 そんな現代の物語なので、古典的要素と現代的要素の配合具合が妙味。悪魔に取り憑かれた人々の奇行は古典的だが、主人公のキャラ設定や、やがて暴かれる悪魔の企みが人間の政治的陰謀を思わせるところが現代的。

 基本は王道の悪魔祓いモノだが、悪魔祓いと並行して、2つの謎解きが同時進行。この悪魔の目的は何なのか。この神父の過去に何があったのか。この2つの謎が少しずつ明かされていく語り口で、飽きさせない。

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

アクション&アドベンチャー満載のエンタメ路線は大正解!

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 スペインの古い修道院を相続したアメリカ人家族が、観光客を集めるべく修復工事に着手したところ、一家の幼い息子が強大な力を持つ悪魔に憑依され、ローマ教皇お抱えの悪魔祓い師・アモルト神父が派遣される。実在したバチカンのエクソシストをモデルにした作品だが、しかし基本路線は極めて荒唐無稽だ。修道院の地下に封印された異端審問時代の地下聖堂、さらにその奥に隠された太古の邪悪な遺跡。少年に取り憑いた悪魔の正体を探るアモルト神父は、それこそインディ・ジョーンズさながらの大冒険を繰り広げる。シリーズ化を意識した結末はちょっと「ミッション:インポッシブル」風。こういう映画、嫌いじゃない。

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相馬 学

実話に基づく"悪魔探偵"ストーリー

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 R・クロウが聖職者役と聞くと疑問符が湧いてこないでもないが、悪魔と戦うエクソシストなのだから、これくらいコワモテの方がいい!? ともかく、これがなかなかのハマリ役。

 実在の神父の回顧録を基にしてはいるが、リアルというよりエンタメ性重視。悪魔祓いの儀式の緊迫感の一方で、中世からの因縁を探る奔走に探偵物のような味もあり、興味を引かれる。大らかで頼もしいが、飄々としたところもある主人公のキャラ設定もクロウが演じたことで印象度が増した。

 調査の相棒となる若い神父とのコンビネーションも面白く、F・ネロふんするローマ教皇を含め、この組み合わせでの続編を期待したくなる。

この短評にはネタバレを含んでいます
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