ライオン・キング:ムファサ (2024):映画短評
ライオン・キング:ムファサ (2024)現代ミュージカル最高峰の仕事に感動
一にも二にも音楽のパワー、美しさ、ドラマ性で魅せる一作に。リン=マニュエル・ミランダの送り出す楽曲は、それぞれのシーンに鮮やかに溶け込み、特に兄弟の絆を奏でるナンバーの躍動感、敵役キャラの挑発的メロディなどいくつも耳に残る。
崖や大河、雪山などでのアドベンチャーは絵的にも見ごたえ満点で、おなじみのコメディ担当、プンヴァやティモンの出番もちょうどいいバランス感。『ムーンライト』バリー・ジェンキンス監督という面では、「カインとアベル」のような脈々と続く兄弟神話を重ねたくなるが、そこまで彼の作家性は感じられないかも。あとライオンのキャラ多数で見分けがつきにくいが、次第にそこはどうでもよくなっていく。
この短評にはネタバレを含んでいます