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SUPER HAPPY FOREVER (2024):映画短評

SUPER HAPPY FOREVER (2024)

2024年9月27日公開 94分

SUPER HAPPY FOREVER
(C) 2024 NOBO / MLD Films / Incline / High Endz
森 直人

海とヴァカンスと諸行無常

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

2023年から2018年へ。どこかリンクレイター監督『ビフォア』シリーズの遡行版の如き連作的な二部構成。『泳ぎすぎた夜』で青森の雪の風景を捉えた五十嵐耕平監督が、今作では伊豆のリゾートで波にさらわれた様な恋の次第を見つめる。コロナ禍の空白を挟み、喪失から出会いに立ち戻る異色のヴァカンス映画。やはり「時間」が主題として浮かび上がる。

より劇映画としての明瞭な輪郭を備えた後半部が驚く程素晴らしい。山本奈衣瑠演じる凪――「赤い帽子の女」は神代辰巳ならぬC・クロウの『エリザベスタウン』がイメージソースか。彼女が歩く姿はあのキルスティン・ダンストにも、『緑の光線』のマリー・リヴィエールにも見えてくる。

この短評にはネタバレを含んでいます
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