ACIDE/アシッド (2023):映画短評
ACIDE/アシッド (2023)本当に近い未来に起こりそうで…ちょっと背筋が凍った
この手の黙示録的なディザスター映画は、明日は我が身かもというリアリティで震撼させるか、映画の作り物として距離を置いて受け止められるか、その両極に分かれるが本作は明らかに前者。地球温暖化の異常気象が続くここ数年、起こりそうな事態だと実感させ、しかも描き方が生活密着スタイル。大規模な災害も主人公一家の視点に絞ったことで、より臨場感がアップすることに。そして酸性雨の怖さを伝えるうえで、忖度ナシの描写に思わず叫びを上げたくなる。
基本的に暗澹としたシーンが多く、しかもその暗闇に運命の分岐点が込められていたりするので、映画館の鑑賞がふさわしい。
主人公の固執がやや過剰も、パニック下の人間心理として許容。
この短評にはネタバレを含んでいます