ロード・トゥ・パーディション (2002):映画短評
ロード・トゥ・パーディション (2002)サム・メンデスの最高傑作のひとつ
オスカーを受賞したデビュー作「アメリカン・ビューティー」や、最有力候補と思われた最新作「1917」ほどには評価されなかったかもしれないが、それら2作に並ぶサム・メンデスの最高作のひとつだと個人的には思う。グラフィックノベルらしさをしっかり残し、かつエドワード・ホッパーの絵画を思い起こさせたりもするカメラワークや映像は、ストーリーを効果的に語り、決してやりすぎにならない。光と音をうまく使った最後のシーンは、とりわけ印象的だ。心がねじ曲がったバカ息子を「007」に抜擢される前のダニエル・クレイグが、怪奇男をジュード・ロウが名演。表情だけで見せるトム・ハンクスの微妙な演技にも感服させられる。
この短評にはネタバレを含んでいます