ファミリー・ツリー (2011):映画短評
ファミリー・ツリー (2011)ハワイが舞台の、ちっとも楽園的でも楽天的でもない話。
いかにもA.ペインらしい二枚舌が冴える見事な悲喜劇。つまり、感動したい素直なヒトにはきちんと涙を与え、物事をハスから眺めたがるヒネクレ者にはきちんと苦笑を与える名人芸。寝取られ男のマヌケさ全開で、何かにつけてどたどた走りまわるG.クルーニー、これを快演と評さずして何とする。さらに長女役のS.ウッドリーが、基本クールだがときに驚くほどの繊細さを見せる見事なデビュー。また、なぜか家族の赴くところにずっと同道する彼女の恋人未満の友達シド役N.クラウズ!空気が読めないにもホドがある大ボケキャラだけど、最後にはどうにも居なくちゃならない存在になる。こういうどうでもいいようにみえる奴がとってもイイのだ。
この短評にはネタバレを含んでいます