歴史は女で作られる (1956):映画短評
歴史は女で作られる (1956)伝説の美女の波乱万丈な人生を描く豪華絢爛な歴史絵巻
「女性映画の巨匠」とも称されたマックス・オフュルスの最高傑作。かつてバヴァリア国王ルートヴィヒ1世の寵愛を受け、その類稀な美貌でヨーロッパ中の貴族や芸術家を虜にした踊り子ローラ・モンテス。今や落ちぶれてサーカスの見世物となった彼女が、自らの華麗なる半生を観衆に語って聞かせる。自由と贅沢と男たちを愛した美女の波乱万丈な人生をめくるめくサーカスのショーになぞらえ、華やかな表舞台の裏側の悲哀を交えながら、虚実入り乱れる逸話の数々をカラフルで豪華絢爛な歴史絵巻として描く。このペーソス、この映像美、この洒脱。一生に一度は見ておくべき映画だ。
この短評にはネタバレを含んでいます