私が、生きる肌 (2011):映画短評
私が、生きる肌 (2011)盟友とタッグを組んだ鬼才の変態スリラー真骨頂
賞レースを賑わせた新作『ペイン・アンド・グローリー』も楽しみなP・アルモドバル監督。同作の主演俳優であるA・バンデラスとは頻繁に組んでいるが、このコンビの近年の傑作と言えば、やはり本作。
天才形成外科医が最先端人工皮膚技術を駆使して、亡き最愛の妻を作り出す……フランケンシュタインを思わせる物語は、壮絶なまでの愛憎と映像からあふれるエロティシズムによりアルモドバルワールドに昇華。敬愛するヒッチコックへのオマージュも宿り、サイコスリラーとしての完成度もピカイチだ。
アルモドバルの分身として変態性を体現したバンデラスの怪演も見どころで、『ペイン~』を見る前に、ぜひチェックしてほしい。
この短評にはネタバレを含んでいます