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スプリング・ブレイカーズ (2012):映画短評

スプリング・ブレイカーズ (2012)

2013年6月15日公開 93分

スプリング・ブレイカーズ
(C) Spring Breakers, LLC

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4

くれい響

A24黎明期を代表するガールズ・ムービー

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

『ブリングリング』とともに、新たなガールパワーを感じさせたA24黎明期を代表する“『スカーフェイス』×ブリトニー・スピアーズ”。元ティーン・アイドルと同等に嫁を扱うハーモニー・コリン監督の嫁バカ旦那っぷりも最高だが、なりきりギャングスタのジェームズ・フランコがブリトニーの「Everytime」を弾き語るシーンは、何度観ても鳥肌モノ。『チワワちゃん』の元ネタとなり、ちょいと出ていたグッチ・メインがコリン演出の2020年グッチ・キャンペーンムービーに参加するなど、ただのパリピ映画では終わらない衝撃を与えたのは事実。そして、今となっては「スプリング・ブレイクよ、永遠に」のセリフが切なすぎる。

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

アメリカの社会風俗に対する痛烈な警鐘

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

米若者文化の象徴でもあるスプリング・ブレイク(春休み)。その名もズバリの「スプリング・ブレイク」(‘83年)を筆頭に、これまで数多くの映画で題材になってきた。つかの間の休みを利用し、リゾート地でセックスやドラッグにハメを外す若者たち。そんな青春模様をピッチピチのアイドル女優主演で描く能天気なティーン映画かと思わせておいて、観客に強烈なパンチを食らわせるハーモニー・コリン監督のこれは作戦勝ちであろう。パーティでハイになった素人の男女学生がカメラの前で裸を晒す“ガールズ・ゴーン・ワイルド”や“ガイズ・ゴーン・ワイルド”のブームなど、刹那的で過激な現代アメリカの社会風俗。その行き着く先に警鐘を鳴らすデンジャラスな問題作だ。それだけに、日本の観客には伝わりづらい部分もあるかもしれない。

この短評にはネタバレを含んでいます
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