愛しのフリーダ (2013):映画短評
愛しのフリーダ (2013)業界志願者必見(?)の最強裏方レクチャー
弱冠17歳からビートルズの秘書を務めた女性が、いま初めて語る秘話……と言っても暴露系の内容ではない。最たるスキャンダルは、この女性フリーダ・ケリーが、一時期、ムーディー・ブルースのメンバーと恋仲にあったことか(笑)。
おそらくジャンルとしては「仕事論」だ。元々ファンの一人で経験も学歴もない小娘だったフリーダは、いったいその他大勢と何が違ったのか。ここには一見華やかな業界で地味に徹することのできる「裏方の鑑」が映し出されている。
楽曲使用権のハードルが高いビートルズのオリジナル音源(例えば『アイ・アム・サム』などは全曲カヴァーだった)が使用されていることは、彼女が得た信頼の端的な証しだろう。
この短評にはネタバレを含んでいます