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ゴールド/金塊の行方 (2016):映画短評

ゴールド/金塊の行方 (2016)

2017年6月1日公開 120分

ゴールド/金塊の行方
Photo by Lewis Jacobs

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.5

なかざわひでゆき

負け犬による壮大かつ痛快なリベンジ物語

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 ‘90年代にカナダで実際に起きた金脈偽装詐欺事件をモデルにした作品。舞台を経済の規制緩和とグローバル化によって格差の広がった’80年代アメリカへ移すことで、現代にも通じる痛烈な風刺性が備わっている。
 一攫千金の夢を追い求め続けた男が金脈を掘り当てた途端、それまで彼をコケにしてきた銀行や投資家が目の色を変えて群がる。楽して他人の成功を食い物にする勝ち組連中の浅ましさよ。それゆえ、驚愕のどんでん返しにもある種の復讐劇的な痛快さが伴う。
 体重増量&ハゲの肉体改造で挑むマコノヒーの熱演もさることながら、下品だけど気のいい南部女を演じるブライス・ダラス・ハワードの貫禄あるグラマラスな魅力は最高!

この短評にはネタバレを含んでいます
平沢 薫

80年代に黄金を探し続けるというのはこういうことか

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 周囲には無理だと言われ笑われるが、それでも金の鉱山を探し続ける男の生きざまがいい。しかも実話が元で、舞台は80年代。なので、一攫千金の宝探しを目指す男の前に立ちはだかるのは、熱帯の密林だけではない。主人公は、発掘資金を融資する銀行員たちや採掘地の独裁政権とも渡り合わなければならないのだ。主演のマシュー・マコノヒーは「サハラ 死の砂漠を脱出せよ」「フールズ・ゴールド」でも財宝を探す男を演じたが、こういう"一攫千金狙いの男"が好きなのではないか。楽しそうに演じて、よく似合う。
 監督スティーヴン・ギャガンは、次回作も冒険する男の物語。ロバート・ダウニーJr.主演の「ドリトル先生航海記」だ。

この短評にはネタバレを含んでいます
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