友だちと歩こう (2013):映画短評
友だちと歩こう (2013)世知辛い現代社会も友達と一緒ならなんとかなる
主人公は年金暮らしの老人2人と大人になれない30代の男2人。前者はのんびり一緒にタバコを買いに出かけるのが唯一の楽しみ、後者はろくに仕事もせずブラブラしながらとりとめもなく語り合う毎日。そんな2組の平凡な親友同士が“共に歩く”ことで、そこから見えてくる現代日本の庶民風景を描いた作品だ。
独居老人ばかりで過疎化した団地生活、雀の涙ほどしかない老後の年金、夢や目標を見つけられず学生気分の抜けない団塊ジュニア世代。今の日本を取り巻く世知辛い諸事情を背景に、ちょっぴりほろ苦いユーモアを交えながら、それでも友達と一緒ならきっとなんとかなるさ!と背中を優しく押す。地味ながらもホッコリとする映画だ。
この短評にはネタバレを含んでいます