ADVERTISEMENT

そして泥船はゆく (2014):映画短評

そして泥船はゆく (2014)

2014年12月13日公開 88分

そして泥船はゆく
平沢 薫

ゆるくて、端整。ロードムービー感がいい感じ

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

アリソン・アンダース監督の「ストラッター」を思い出した。ああいう、もう若くない主人公がうろうろするだけなのにいい感じの映画は日本にはないのだろうかと思っていたら、ここにあった。

主人公たちが車で移動するのは、栃木県大田原市の中だが、走行距離とは関係なく、一種のロードムービー。観客は、現在の日本を、映画といっしょにゆるく旅をする。モノクロだが黒を排して灰色の濃淡に徹した、硬質で端整な映像が、どんどん心地よくなっていく。映像にも、主人公にも、湿度がないのが、心地よい。映像に身を任せていると、後半の意表をつく展開にもいっしょに持って行かれてしまうが、それもまた心地よい。

この短評にはネタバレを含んでいます
ADVERTISEMENT

人気の記事

ADVERTISEMENT

話題の動画

ADVERTISEMENT

最新の映画短評

ADVERTISEMENT