映画 みんな!エスパーだよ! (2015):映画短評
映画 みんな!エスパーだよ! (2015)ライター2人の平均評価: 3.5
おバカに徹した童貞男子のエロ妄想ムービー
とりあえず、パンチラと胸の谷間のオンパレード(笑)。せっかく映画版なんだからもっと露出度高めでもいいんじゃ?なんて声も聞こえてきそうだが、まあ、童貞男子高校生のエロ妄想はこのくらいが微笑ましいと思うのでヨシとしよう。
ある日突然授かった超能力をエロいことに使うのか、それとも世界を救うために使うのかという少年のジレンマがストーリーの基本だが、あえて深いテーマは掘り下げず、シモネタ満載のおバカ映画に徹したところは好感が持てる。
とはいえ、深夜ドラマそのままのチープなノリを映画館で見せられてもね…という反応も自ずとあるかと思うので、テレビ版を未見の方は予めチェックしておくべきかもしれない。
これもひとつのスーパーヒーロー論だ
主人公が商店街を疾走するシーンの構図は、レオス・カラックスの「ボーイ・ミーツ・ガール」だが、流れる曲はTV版のオープニングテーマだった高橋優「(Where's)THE SILENT MAJORITY?」で、その「SexPistolsは愛を唄わなかったけど Love&Peaceを叫んでるような気がした」という歌詞が本作の心意気とシンクロ。しょーもないシモネタ満載で、女の子のことしか考えてない高校生男子の日常を描くという形で、実は至極まっとうで直球の"愛"を描く。普通の高校生がスーパーパワーを持ったらロクなことはしない「クロニクル」の日本版だが、あの映画とは別のスーパーヒーロー論になっている。