劇場アニメ3部作 第1部『亜人 -衝動-』 (2015):映画短評
劇場アニメ3部作 第1部『亜人 -衝動-』 (2015)現代日本の姿を投影した野心的アニメ
実は不死身の新人類“亜人”だったと判明した平凡な高校生が、その実態を解明して利用しようと画策する日本政府、そして懸賞金目当てに亜人を狩る一般市民から追われる身となる。
原作コミックの予備知識はなし。劇場版3部作の第1弾という位置付けゆえ、少なからず消化不良な点も見受けられるが、不寛容な社会の空気やアメリカ政府との主従的利害関係など、現代日本を取り巻く様々な状況を投影したストーリーは興味深い。
3DCGを多用しつつも二次元アニメのイメージを残した作風は、『シドニアの騎士』に続くポリゴン・ピクチュアズの仕事。亜人の分身IBMの描写ですこぶる効果を発揮している。とりあえず第2部以降に期待。
この短評にはネタバレを含んでいます