心が叫びたがってるんだ。 (2017):映画短評
心が叫びたがってるんだ。 (2017)オリジナルに忠実すぎるほどの実写化
オリジナル公開から2年弱という、あまりに早すぎる実写化だが、想像以上に忠実さに驚き。秩父ロケはもちろん、劇中曲に関しても、ミュージカル「青春の向う脛」のアレンジ楽曲に至るまで、大きな変化はなし。ここまで徹底的にやってくれるなら、オリジナル好きとしても文句は言えない。熊澤尚人監督の繊細な演出は主要キャラの持つ痛みや悩みにより現実味を持たせ、キーパーソンである“卵の妖精”を登場させない脚色や、担任教師に荒川良々を配した点も正解だ。唯一、ヒロイン・成瀬を演じた芳根京子の熱演は分かるが、オリジナルの“萌え”の部分が消えてしまい、狂気が際立ってしまった感アリ。さすがに、こればかりは難しい…。
この短評にはネタバレを含んでいます