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50年後のボクたちは (2016):映画短評

50年後のボクたちは (2016)

2017年9月16日公開 93分

50年後のボクたちは
(C) 2016 Lago Film GmbH. Studiocanal Film GmbH

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.5

中山 治美

世界はもっと広いことを教えてくれる痛快な青春映画

中山 治美 評価: ★★★★★ ★★★★★

一夏の冒険が大人にさせる。
コレ、青春映画の王道。
本作もそれに当てはまる。
だが主人公は、学校のはみ出し者2人。
学校と家庭に縛られて生きてきた2人に、
どこまでも続く広大な大地が世界はもっと広いことを知らしめ、
行く先々で手を差し伸べてくれる存在が、生きる自信と楽しさを教えてくれる。
原作は独のベストセラー小説。
それも納得の、今を生きる子どもたちにこそ届けたい作品だ。
とはいえ車の無断借用をはじめ彼らは違法行為を次々犯すので眉をしかめる人もいるかもしれない。
だが監督はラストできちんと、彼らなりのケジメを用意した。
性の体験ではなく、”大人になること”の本当の意味がそこにあると思うのだ。

この短評にはネタバレを含んでいます
平沢 薫

夏休みのワクワクする気持ちが甦える

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 14歳の夏休み。燦々と輝く太陽の下、畑の間の一本道はどこまでも続いている。その道を、少年2人が無断借用した自動車で走っていく。その光景が、あの頃の開放感、ワクワクする気持ちを甦えらせる。2人が食べ物も寝る場所も気にもしないので、見ているこちらも心配にならない。
 主人公は、人気者主催のパーティに一人だけ招かれないクラスのはみ出し者。一緒に旅に出るのは、モヒカン刈りの外見で自分の異質さを主張するアジア系のロシアからの転校生。2人の少年がいつもと違う場所に行き、いつもと違う世界の見方を手に入れる。その一方で、今後も同じ道を行くわけではないことも分かっている。そのひと夏の輝きが眩しい。

この短評にはネタバレを含んでいます
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