わたしたち (2015):映画短評
わたしたち (2015)あのときの私はどの子だっただろうか?
親友だったあの子がいきなり無視し始めた、あの子を入れるとドッジボールに負けちゃう。大人から見ると些細なことも幼い少女には人生を左右するほどの重要案件だ。でも社会構造をなんとなく理解し始める9〜10歳くらいからクラスにもヒエラルキーが誕生し、心をざわつかせた思い出は誰にでもあるのでは? そんな少女たちの心の機微を細やかに演出したユン・ガウン監督の手腕が鮮やかだ。本人の体験を元にしているが、登場する子供たちの関係性は普遍といってもいい。また子役たちも素晴らしく、自然な演技に引き込まれる。見終わった後、小学校の卒業写真集を見直したくなった。そこにきっと「わたしたち」がいるはず。
この短評にはネタバレを含んでいます