ADVERTISEMENT
どなたでもご覧になれます

デイアンドナイト (2018):映画短評

デイアンドナイト (2018)

2019年1月26日公開 134分

デイアンドナイト
(C) 2019「デイアンドナイト」製作委員会
なかざわひでゆき

凍てついた日本社会を厳かに見つめる山田孝之プロデュース作

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 俳優が自ら企画やプロデュースを手掛け、自分の作りたい映画を自由に作る。かつては日本でも、入江たか子や片岡千恵蔵などの偉大な先駆者が道を開き、勝新太郎や三船敏郎らがしのぎを削った時代もあったが、しかしそれも現実的に難しくなって久しい。そんな日本映画界の現状に風穴を開けようとする、今回の山田孝之、阿部進之介の試みは素直に評価すべきであろう。日常の延長線上にある犯罪の世界を通して、持てるものが持たざる者を虐げ搾取し、「不正をしてでも勝った者が正義」「負けた者は全て自己責任」の理不尽な論理がまかり通る、現代日本社会の凍てついた風景を厳かに見つめる。善悪の境界線を観客の倫理観に委ねる語り口もいい。

この短評にはネタバレを含んでいます
ADVERTISEMENT

人気の記事

ADVERTISEMENT

話題の動画

ADVERTISEMENT

最新の映画短評

ADVERTISEMENT