英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン2017 / 18/ロイヤル・バレエ 「不思議の国のアリス」 (2017):映画短評
英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン2017 / 18/ロイヤル・バレエ 「不思議の国のアリス」 (2017)舞台→映像による思わぬ効果と、貴重な舞台裏秘話に満足
背景を現代に移し変えつつ、物語自体は原作にかなり忠実なこのバレエ。舞台作品としての評価は別に、ODS作品としては、いくつか魅力的な部分があった。
たとえばアリスの肉体の大きさが変化するシーン。舞台美術でうまく表現するが、それをカメラの引き/寄りによって、さらに実感させる。映像化による思わぬ効果に感心した。巨大なチェシャ猫の肉体が闇の中でバラバラになる場面は、舞台以上に不気味さを感じられるのでは?
舞台裏でのインタビューも充実しており、奇抜でカラフルな衣装へのこだわりはもちろん、バレエダンサーがタップダンスを踊る苦心など、クロウト向けの知られざる秘話は貴重かと。
この短評にはネタバレを含んでいます