戦狼 ウルフ・オブ・ウォー (2017):映画短評
戦狼 ウルフ・オブ・ウォー (2017)ライター2人の平均評価: 3.5
ドニー様とは一味違う泥臭いアクションが魅力
ジェット・リーの後継者ことウー・ジンが監督・主演・脚本・製作総指揮と一人4役もこなした、かなりな俺様映画。素手で武装海賊から貨物船を単独で救う冒頭からやる気に満ち溢れていて、ありえない展開にもパチパチ拍手。シリーズ第一弾では反逆児だった特殊部隊員レンがすっかり成熟し、人類愛や父性に満ちた男になっているのにも注目だ。女性観客を意識したのかイケメン俳優も登場するが、やはりウー・ジンのアクションに目が釘付け。ドニー・イェンの宙を舞うような軽快さは無いけれど、短躯な全身を使う泥臭さが彼の魅力。銃器相手にガチンコ勝負だ! 悪役をフランク・グリロが演じるなど前作からパワーアップしてるのも必見です。
リアル「ガルパン」おじさん襲来!
DVDスルーの前作『~ネイビー・シールズ傭兵部隊 vs PLA特殊部隊』は完全なプロパガンダ映画だったが、主人公が冒頭で人民解放軍を去ることもあり、今回はエンタメ色濃厚に! とはいえ、この濃厚さがケタ外れで笑える。1カット風の水中戦に、なにかといえばロケットランチャー発射。“アクション界の荒木飛呂彦先生”ことウー・ジンが「ガルパン」おじさんと化す戦車バトルと、ミリオタ歓喜の展開に、女子供お構いなしに殺しまくるブルータル描写もあり、裏でデヴィッド・エアーが演出してるんじゃないか、と思うほど。これが中国映画歴代No.1という怖さもあるが、『ワイルド・スピード』なオチまで、アドレナリン出まくり!