願いと揺らぎ (2017):映画短評
願いと揺らぎ (2017)揺れる、揺れる、私たちの心も揺れる
震災ドキュメンタリーとして異色だろう。
被災者よりも監督の思いの方が立っており、そこに違和感を覚える人もいるかもしれない。
どう向き合ったらいいか?という戸惑いが如実に現れている映像も、
監督が良かれと思って起こした行動が空回りする展開も、ありのまま露呈させる。
だがその赤裸々な心は、7年経っていまだに”寄り添うこと”の正解を見出せない者たちの心情と合致し、我々も当事者にさせてしまう力を持つ。
監督は震災前の3年間、民族調査のために撮影地の南三陸町・波伝谷の人々と交流を重ね、前作『波伝谷に生きる人びと』を製作。
それは貴重な記録映像となった。
本作の価値も、時間を経て一層増していくに違いない。
この短評にはネタバレを含んでいます