アンデッド/愛しき者の不在 (2024):映画短評
アンデッド/愛しき者の不在 (2024)生きているもの、生きているとはいえないもの
監督は異なるが、原作・共同脚本は『ぼくのエリ 200歳の少女』『ボーダー 二つの世界』のヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト。この2作同様、本作も"境界線"がモチーフで、人間と人間ではないものを隔てている曖昧な境界線が、さらにぼやけていく。しかも今回は、登場人物たちがそれぞれの立場で、境界線をどこに引いたらいいのかを思い惑う。生きているものと、生きているとはいえないものは、どこが違うのか。
そんな彼らの意識をそのまま反映して、スクリーンに映し出されるものには、見えない部分が多い。影のようなものと、そのように見えるがそうではないかもしれないものに惑わされて、映像に見入ってしまう。
この短評にはネタバレを含んでいます