僕の帰る場所 (2017):映画短評
僕の帰る場所 (2017)日本人が移民問題を理解する上で必見の良作
不法就労外国人を題材にした某テレビ番組の偏った内容が問題視される中、これはある意味で非常にタイムリーな作品だ。といっても、決して政治的メッセージを声高に叫ぶわけではない。主人公はごく平凡なミャンマー人一家。政情不安定な祖国を離れて日本で難民申請するものの、なかなか認められず却下の理由も教えて貰えない。生活のため不法就労せざるを得ない父親、いつ入国管理局に捕まるか分からない恐怖と不安の日々を送る家族。耐えきれなくなった母親は子供を連れてミャンマーへ戻るものの、しかし日本人として育ち日本語しか話せない子供たちは祖国に馴染めない。これからどんどん身近になる移民問題を理解する上で必見の良作だ。
この短評にはネタバレを含んでいます