記憶にございません! (2019):映画短評
記憶にございません! (2019)ライター2人の平均評価: 3
「総理と呼ばないで」雪辱戦
スラップスティック・コメディとしての基本設定、初参加組から常連組まで豪華キャストの使い方(ディーンフジオカもいいが、『引っ越し大名!』に続き、飯尾和樹が!)、ドラマ「HR」のピザ屋やアホな変装といった小ネタなど、まさに三谷作品の真骨頂ではある。同じ支持率が低い首相が主人公だった22年前のドラマ「総理と呼ばないで」と比べて、妙なリアリティを感じながら、前作『ギャラクシー街道』では皆無だった安心感に浸りながら、とりあえず127分を楽しめるのは間違いない。とはいえ、おざなり過ぎるクライマックスの展開&演出など、以前の勢いを感じられないのも事実。それはフジテレビ映画としてもいえること!
ディーン・フジオカが好演。確かに最高傑作
三谷幸喜監督最高傑作と言うキャッチコピーに間違いなし。過去作では正直、物語のスジと関係があるのかよくわからない脇のエピソードもありましたが、今回はそれらも全部、本筋に有機的に繋がっています。
相変わらず、隅々まで豪華キャストですが、秘書官を演じるディーン・フジオカのクールな佇まいが良く。ストーリがバタバタしそうになると、彼がスッとやってきて流れを落ちつけさせてくれます。
三谷幸喜監督作品はちょっと…。という方こそご覧いただきたいです。