小さな恋のうた (2019):映画短評
小さな恋のうた (2019)この設定、モンパチファンに届くか?
アンチ・キラキラを目指したのは分かるし、同じヒット曲モチーフ映画である『愛唄』に比べれば、だいぶ練られて作られてはいる。ただ、主人公たちが米軍基地で暮らす少女とフェンス越しで交流する描写は、「いつの時代?」と思わせるほど時代錯誤で、沖縄映画として観ても、かなり弱い。さらに、やや特殊な展開もあり、なかなかリズム感がつかみにくく、どこがクライマックスといえるのかも不明瞭。イケメンキャラより、お調子者キャラが似合う佐野勇斗や、やはり陰のある役が似合う山田杏奈など、若手キャストの健闘が光り、彼らを見守る世良公則の存在感もいいだけに、ストレートにバンドものをやってほしかった感アリ。
この短評にはネタバレを含んでいます