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海底47m 古代マヤの死の迷宮 (2019):映画短評

海底47m 古代マヤの死の迷宮 (2019)

2020年7月23日公開 90分

海底47m 古代マヤの死の迷宮
(C) THE FYZZ FACILITY FILM 11 LTD

ライター4人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3

相馬 学

ジョン・ヒューズテイストの青春残酷物語

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 海底に沈められた限定空間という設定が功を奏し、引き締まったスリラーとして楽しめた前作。この続編では、迷宮のような海底遺跡に空間をグッと広げてきた。

 正直、前作のタイトな魅力を期待すると肩透かしを食らうが、それでもティーンエイジャー女子4人組を新たに主人公に据えた点は新味。彼女たちの無鉄砲なまでの行動力がイイ。サメ映画にジョン・ヒューズのテイストを加えたというべきか。

 ジェイミー・フォックスやスタローンの愛娘がヒロインたちを演じていることもあり、4人はそれぞれにキャラクターが、しっかり立っている。誰がサメの犠牲になるのか、ハラハラしながら見守れる点が味。

この短評にはネタバレを含んでいます
山縣みどり

サメ映画に新たなシリーズ誕生、なのか?

山縣みどり 評価: ★★★★★ ★★★★★

洞窟内で巨大サメに遭遇したJK4名が生還しようと知恵を絞る展開で、ケージダイビング事故サバイバルだった『海底47m』よりもアクション度&露出度が高め。海中で会話ができるガジェットを使う設定なので、前作よりも会話劇パートの比重も大きい。海中に沈んだ古代マヤ遺跡に棲みついたサメという設定の是非はともかく、適度なハラハラ感があって、まさに暑い夏向けの涼感ムービーだ。コリン・フォックス&システィーン・スタローンというハリウッド・キッズのデビュー作にはぴったり。次は3世スターを使ってのシリーズ第3弾はいかがだろうか? 映像が暗めなので、大きなスクリーンで見て欲しい。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

監督の“第二のポール・W・S・アンダーソン”化進む

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

姉妹が主人公の設定を踏襲しながら、原題通り“檻なし”の恐怖を描く2作目。盲目のホオジロザメ相手のサメ映画としては若干モノ足りないが、「アサイラム」ほど下品じゃないのが、ヨハネス・ロバーツ監督の持ち味。スライ娘による『クリフハンガー』オマージュやラストのキレ芸など、独自の色が見られるほか、アズテック・カメラ「Somewhere in My Heart」で“海へ行くつもりじゃなかった”を煽ったかと思えば、水中でロクセット「THE LOOK」を流す奇妙な選曲センスも聴きどころだ。リブート版『バイオハザード』も噂されるだけに、着実に“第二のポール・W・S・アンダーソン”化進んでます(誉め言葉!)。

この短評にはネタバレを含んでいます
斉藤 博昭

息苦しさ、生死の境目、敵の怖さもちょうどいい感じ!?

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

基本的に「裏切らない」展開。
学校でのいじめや家族関係など主人公の悩みは軽くすっとばし、徹底的に海中でのパニックにフォーカス。細い洞窟を通るとか、もうね、ひたすら息苦しくて過呼吸になりそうなんだけど、それも作り手の狙いどおり。突発的な衝撃シーン、一難去ってまた一難というネバーエンディング感も、お約束とはいえ、この手の映画を観たい人の欲求に応える。クリアすぎる会話とか要所でツッコミ入れたくなるものの、次の瞬間、勢いでかき消されるし、モンスター描写のややレトロなテイストも乙(おつ)。

そしてJ・フォックスとS・スタローンの娘が、力を合わせて危機を乗り越えるのを観るだけで、妙に感慨深いのであった。

この短評にはネタバレを含んでいます
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