プラスチックの海 (2016):映画短評
プラスチックの海 (2016)レジ袋を海や川に捨てちゃダメ…とか、そんな単純な問題じゃない
日本もレジ袋有料化で、プラスチックが生態系に与える悪影響を抑えようという流れだが、今作を観ると、ペットボトルやプラスチックの断片が世界の海洋に流出する原因はさまざま。もはや食い止められない現状に呆然とするしかない。「年間800万トンが海に」とか、テロップで挿入の「この映画が始まってから●●トンのプラスチックが生産、流出」からは、その量自体が実感しづらいが、一羽の海鳥の体内から発見されたプラスチック片の数を紹介されると、愕然……。リサイクル、再利用の困難さにも向き合い、理想論を述べるるだけでないシビアなドキュメンタリーとして必見。人間にとってプラスチックがいかに便利かという現実が、あまりに皮肉。
この短評にはネタバレを含んでいます