プロジェクトV (2020):映画短評
プロジェクトV (2020)ライター2人の平均評価: 3
ジャッキー映画のセルフオマージュを楽しむ
“最後のアクション超大作”を謳った『ライジング・ドラゴン』から約10年。晩年の石原裕次郎ばりにスーツが似合う護衛チームのボスとなったジャッキーが、若手メンの活躍をひたすら見守る。ある意味『大脱出』シリーズのスタローン的な立ち位置となってしまったことは、やはり悲しいところだ。スタンリー・トン監督作としても、大作感はあるものも、ガチでヤバいデス・スタントは控えめということで、ファミリー向けというべきか。ということで、『ポリス・ストーリー』のショッピングモール、『ファイナル・プロジェクト』の巨大水槽、『WHO AM I?』のライオンといった、セルフオマージュを楽しむのがベターな一作。
スピリッツ全開!
60を超えてもますます盛んなジャッキー・チェン最新作。旧正月映画故に少し説教臭いところがありますし、ジャッキーもアクションの多くの部分を若手に任せて、出シロもすこし気になることはあるのですが、しなくていい過剰なサービスを映画全編に込め続けるあたりは正真正銘のジャッキー・チェン映画と言っていいでしょう。ジャッキー・チェンと同じ誕生日のスタンリー・トン監督との相性と信頼度の高さも感じさせます。オフショット満載のエンドロールまでぎっしりと身の詰まった分かりやすく楽しめる娯楽大作となっています。