永遠の1分。 (2022):映画短評
永遠の1分。 (2022)人は前を向いて前進するために笑いを必要とする
アメリカのコメディ映画監督が、ひょんなことから日本で東日本大震災のドキュメンタリーを撮ることに。どうしたもんかと頭を抱えていたところ、被災した市民たちにとってユーモアが救いだったことを知り、ならば自分の得意分野であるコメディで彼らの声を代弁しようと考えたところ、不謹慎だ!と世間の猛反発を食らってしまう。これは犯罪被害者にも言えることだが、被災者に「こうあるべき姿」を一方的に押し付けたり、悲劇を感動ポルノとして消費するような風潮に疑問を呈しつつ、悲しい時にこそ、つらい時にこそ、人は前を向いて前進するために笑いを必要とするのではないかと問いかける。こういう視点はとても大事だ。
この短評にはネタバレを含んでいます