1640日の家族 (2021):映画短評
1640日の家族 (2021)たとえ血は繋がらずとも家族の愛と絆は本物
わずか1歳半で里子に出された少年シモンと、彼を実の息子も同然に愛情を注いで育てた「両親」、実の弟のように可愛がってきた「兄」2人。しかし、4年半を経てシモンの実父が息子を引き取りたいと言い出したことから、一家は行政の指示に従わざるを得なくなる。期限付きであることは最初から分かっていたものの、しかしいざその時が来ても「はいそうですか、さようなら」とはならないのが人間の情というもの。しかも6歳なんて可愛い盛りだもんね。親の事情で連れ戻される子供だって納得いかない。そのシモン役を演じるガブリエル・パヴィくんの無邪気な愛くるしさとも相まって、胸を締め付けられ涙を搾り取られる作品となっている。
この短評にはネタバレを含んでいます