シャザム!~神々の怒り~ (2022):映画短評
シャザム!~神々の怒り~ (2022)ライター3人の平均評価: 3.7
この明るさと軽さがもっと早くあれば
前作や『ブラックアダム』のような”陽性”や”明るさ”、”軽やかさ”がもっと早くDC映画にあればよかったのにと思わせる純正娯楽大作。
もちろん”シャザム”という(原作通りの)ヒーロー自体が持つ明るさあってのことではありますが、演者や創り手からの「コミックブックヒーローの映画化ってこういうことでしょう?」という言葉が伝わってくるようです。
意外とこれ単独でも楽しめる作りになっているのは続編映画として優秀な構造だと言えるのではないかと思います。
滑り出しから、久々にヒーローアクションの王道の楽しさ!
この続編では主人公ビリーを中心にした6人チームの活躍で、いきなりテンションを上げる。最近のアクションヒーロー映画が忘れかけた、スカッとした楽しさ、大スペクタクルだけどあくまでもシンプルな人命救助大作戦で、自然とアドレナリンが上がる。6人の素顔と変身後のギャップも微笑ましさ満点。
ただ本筋に突入すると、1作目の痛快さ、いい意味でのバカバカしさが鳴りを潜めて、ちょい物足りなさが。モンスターのバトルも想定内か。
小道具では、文章を代筆する魔法のペンが「ハリポタ」のようで、いま流行のChatGPTを連想させたり…。キャスト陣ではH・ミレン、J・フンスウら名優の肩の力が抜けきった演技にいちいちホッコリ。
前作の楽しさはそのまま、クリーチャーも大挙登場!
子供が、意識は子供のまま、姿だけ大人のスーパーヒーローになってしまう、というシャザム!ならではの面白さをそのまま活かした正統派続編。子供たちがすくすく成長して、自分勝手に行動したり、女の子に恋するようになったりしつつ、やっぱり家族が大好きな気持ちはキープ、家族愛の強さでも感動させる本作の魅力も変わらない。
さらに今回は、シャザム!の名前の由来も説明され、それに関連するギリシャ神話や伝説由来のクリーチャーたちが大挙登場するのも楽しいところ。クリーチャーたちは、エンドクレジットで原型と名称が紹介されるので、お見逃しなく。そして前作同様、やっぱりビッグなサプライズが待っている!