デスNS/インフルエンサー監禁事件 (2020):映画短評
デスNS/インフルエンサー監禁事件 (2020)ライター2人の平均評価: 2
有害なインフルエンサーに天罰を!?
SNSで人気のインフルエンサーが正体不明のマスク男に拉致・監禁され、一方的に理不尽な要求を突きつけられる。まずは1時間以内に「1000いいね」を集めること。失敗すれば殺される。それくらいチョロいと思ったら大間違い。どんどんと要求される数はエスカレートし、ヒロインは文字通り命がけで「いいね」を稼がねばならなくなる。要するに、ビジネスや承認欲求のため世間に害毒を撒き散らすインフルエンサー許すまじ!天に代わって制裁を!というわけだ。さながら『ソウ』シリーズの二番煎じといった印象。ネット社会の病理に斬り込む着眼点は悪くないのだが、いやあ、いかんせん激安すぎましたな。
マスク男がウザすぎる
「制限時間内に、設定された「いいね!」をクリアしなければならない」設定は興味深いが、監禁されたヒロインが業者から購入したり、きわどいエロで勝負するといった、誰でも分かる攻略法で立ち向かう脚本の弱さ。しかも、『ジョーカー』な扮装&『ヴェノム』なマスクの男・チャールズが、やたら話し好きで説教臭い。緊張感ない不毛な会話が続き、「テセウスの船」の喩えもかなり強引だ。そんなチャールズを、『人肉村』の長男や『サンタキラーズ』のサンタなどのサイモン・フィリップスが演じていることからも、作品の出来を察することはできるはず。グロ描写もないのに、すでにシリーズ化決定な商売上手さに、★おまけ。