リミテッド (2022):映画短評
リミテッド (2022)どこまでも欲深い人間の哀しい性
荒廃した近未来、砂漠のど真ん中で2人の男が金塊を発見。1人は地中から掘り起こす掘削機を手に入れるため出かけ、もう1人が残って金塊を見張ることになるのだが、なかなか戻ってこない焦りと過酷な自然環境での疲労から疑心暗鬼に陥り、次第に精神のバランスを崩していく。生死の境を彷徨っても「俺の金塊…俺の…」と欲望に執着してしまう人間の哀しい性を描いた寓話的な残酷サバイバル物語。いかにもオーストラリア映画らしいシニカルな乾いたタッチは好みで、かなり地味な映画だが妙に捨てがたい魅力がある。情けなさ全開のザック・エフロンも好演。『ロング・ウィークエンド』とか好きな人にはおススメかもしれない。
この短評にはネタバレを含んでいます