ADVERTISEMENT

ウルフズ (2024):映画短評

ウルフズ (2024)

2024年9月27日公開 107分

ウルフズ

ライター3人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 2.3

相馬 学

オールドファッションだからこその味

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 『アウト・オブ・サイト』や『オーシャンズ11』につらなる、G・クルーニーらしいのオールドファッション犯罪劇。シナトラ談義にも50~60年代エンタメ映画に対する愛情がうかがえる。

 クルーニーとピットのセリフはアップテンポで連なり、そこにはユーモアやウィットがにじむ。完璧なはずのプロ同士が顔を合わせたことで、事態が悪い方向に進むストーリーの転がし方が巧い。

 新味こそないが、このような古き良き粋が味わえるのも、またエンタテインメント。主演ふたりのカリスマ性が輝くのは当然として、若気のフライングを体現した新星A・エイブラムスのバカ過ぎて愛らしいキャラの妙演は収穫。

この短評にはネタバレを含んでいます
斉藤 博昭

話はゆったり。でも妙な味わいはある

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

ニューヨークでの一夜の犯罪“片付け”ドラマなので、時間の経過とともに緊張とスリルが増すかと思いきや、ゆったりとしたペース。見せ場はあくまでもブラピとジョージのやりとりで。時としておたがいの“老い”がネタにされるが、孤高のフィクサー役ということで基本的に佇まいや瞬時の判断はカッコいい。プロならではの高等テクニック、瞬間芸でも魅せる。アクションに関しては中盤のチェイスのユニークな演出がアクセントになっている。

すでに続編の製作が決まっているせいか、本作は“助走”感が否めない。キャラと俳優の個性はぴったりで、ムードや味わいは上等なので、2人があまり歳を重ねないうちに次作を作ってほしいが、さて…。

この短評にはネタバレを含んでいます
猿渡 由紀

ふたりが楽しんでいるのは伝わってくるが

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

クルーニーとピットの16年ぶりの共演ということで期待が高かっただけに、がっかり。ストーリーはツッコミどころだらけ、ラストシーンは某名作映画のパクリ(お願いだから、オマージュとは呼ばないでほしい)。クルーニーとピットは、お互いを睨み合い、早口でまくしたて、自分のほうが上だと誇示するシーンの数々を、とびきりファニーでクールだと思い、楽しんでやっているのだろうが、繰り返されるので飽きてくる。超アップのシーンもたくさんあるし、このふたりを見られるのなら幸せというファンなら楽しめるかも。劇場公開が中止され、配信直行になったことは、大コケする恥をかかなくてよかったという意味で、結果的に良かったのでは。

この短評にはネタバレを含んでいます
ADVERTISEMENT

人気の記事

ADVERTISEMENT

話題の動画

ADVERTISEMENT

最新の映画短評

ADVERTISEMENT