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プロフェッショナル (2024):映画短評

プロフェッショナル (2024)

2025年4月11日公開 106分

プロフェッショナル
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ライター3人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.3

森 直人

シニア・アクションスターの“今度こそ集大成”!?

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

72歳のリーアム・ニーソンが殺し屋として最後の仕事をこなし、海辺の田舎町で隠居暮らしを始める老境の男を演じる。引退した“元プロフェッショナル”の設定は55歳時の『96時間』で早くも務めているわけだが、今回は『許されざる者』型の枯れた渋みを過去イチで醸す。監督はイーストウッド組に長く就いてきたR・ロレンツ。ニーソンとは『マークスマン』に続く二度目のタッグだ。

時代設定は1974年。北アイルランド紛争を背景にしたIRAとの闘いという舞台装置だが、西部劇風の作りで社会派に寄り過ぎないプログラムピクチャー的な軽み。スター×娯楽映画の程良いバランスはM・ミケルセンの『愛を耕すひと』に近いように思う。

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

いつものリーアム・ニーソン映画とは一味違う渋さが魅力

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 民族主義者によるテロ事件が頻発する’74年の北アイルランド。海辺の小さな田舎町で静かに余生を送る元殺し屋の老人が、町の平和を脅かすテロリスト集団に立ち向かう。傍から見ると無骨だが気の良い普通のお爺さん、しかし実はマフィア御用達の凄腕の殺し屋だった…!という設定はリーアム・ニーソン主演作の定番だが、しかし北アイルランド問題を背景としたストーリーには人殺しが日常になってしまった者同士の悲哀や虚無感が漂う。いつものリーアム・ニーソン映画とは一味違う渋めのハードボイルド映画。そんな主人公を慕う若手の殺し屋に『ゲーム・オブ・スローンズ』のジョフリーことジャック・グリーソン!別人過ぎて気が付かなかった!

この短評にはネタバレを含んでいます
平沢 薫

北アイルランドの昔気質の男たちへの挽歌

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 ニーソンは引退を決意した凄腕の暗殺請負人という定番の役柄で、期待通りのアクションが満載だが、加えて魅力的なのが、1970年代の北アイルランドの土地柄と人情。
 舞台は、リーアム・ニーソンの実際の故郷でもある北アイルランド。脇を固める共演者は、キアラン・ハインズやコルム・ミーニイらアイルランド出身のベテラン勢。IRAのテロ事件が頻発した1970年代、主人公が新生活を始めようとする北の小さな町に、時代の余波が押し寄せる。その土地の空はいつも鉛色で、風が強く、子供たちは魚を釣り、親族は見捨ててはならないという価値観が生きている。そんな土地の風景が、昔気質の人間たちにの古風な人情ドラマによく似合う。

この短評にはネタバレを含んでいます
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