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シング・フォー・ミー、ライル (2022):映画短評

シング・フォー・ミー、ライル (2022)

2023年3月24日公開 106分

シング・フォー・ミー、ライル

ライター4人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3

くれい響

子どもがムチャするPG-12のファミリー映画

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

二足歩行の動物が家族の一員として暮らす設定だけに、『スチュアート・リトル』とカブる部分も多く、こちらも子供向け原作が絵本ということを踏まえないと、なかなかのトンデモ映画。決して可愛いとは言えない造形の“歌えるワニ”ライルが焦らしまくるうえ、ハビエル・バルデム演じる流浪の芸人もかなりイラつかせるキャラだけに、ある種の巻き込まれコメディでとして爆笑。また、子どもがムチャするファミリー映画で(よってPG-12)、ニューヨーク映画もあるので、『グレイテスト・ショーマン』と比べるのはお門違い。そういう意味では、『俺たちフィギュアスケーター』監督コンビの新作として観るのがベストかもしれない。

この短評にはネタバレを含んでいます
平沢 薫

赤ちゃんワニ時代のライルが愛らしい

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 ワニが二足歩行して歌って踊る世界なんだから、このワニがキュートなことがマスト。その意味で、ライルを"赤ちゃんワニ"時代から登場させたのは正解。歌うところを見つかった、まだ体の小さな幼いライルが、胴体の前でやっと届く短さの細い腕を組んで"ボク、何かしましたか?"とオドオドする姿の愛らしさにキュンとさせられた後は、もうライルがデカくなっても、愛らしさに変わりなし。このワニの"話すことが出来ず、歌でしか感情を表現できない"という設定は、歌手としての技量が問われるところだが、ショーン・メンデスの歌唱はそこを難なくクリア。『ラ・ラ・ランド』の作曲家コンビの曲が、ニューヨークの夜に響いて気持ちいい。

この短評にはネタバレを含んでいます
猿渡 由紀

この映画のハビエル・バルデムは必見

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

ハビエル・バルデムにこんな側面があったとは!エキセントリックなショーマンを演じる彼がワニのライルと一緒に歌って踊る冒頭のミュージカルナンバーはとびきり楽しくて、一気に虜にされる。このバルデムを見るためだけでも、今作をチェックする価値あり!その後彼は消えてしまい、また戻っては来るのだが、もっと彼の音楽の見せ場が欲しかった。「ラ・ラ・ランド」「グレイテスト・ショーマン」のベンジ・パセックとジャスティン・ポールが書いたオリジナルソングは、ずっと耳に残るほどのインパクトはないものの、安定のクオリティ。ストーリーは予想のつく展開ながら、良い意図と優しさが感じられるファミリー向け娯楽作だ。

この短評にはネタバレを含んでいます
斉藤 博昭

『ラ・ラ・ランド』と同じく、キャッチーなメロディに心ときめく

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

実写メインの世界にCGキャラが違和感なく溶け込むのは『トムとジェリー』などと似たテイスト。ただし今回のワニ、ライルは、その肉感的ボディも含めて「そこにいる」感覚はハイレベルかも。
誰もが知る有名な曲も使われつつ、夜の屋上でのナンバーなど本作オリジナル曲の数々は、ヒットミュージカル映画を手がけてきたコンビらしく、歌う側の心情と、メロディによるときめき感を上手く絡め、そのシーンが終わっても耳に残る。ここはさすが。
NYらしいネタも盛り込んだ本格派ミュージカルの装いながら、主人公の少年目線、愉快なキャラで童心に返る…と、楽しませ方が素直すぎる分、どんな人に勧めるべきか、やや迷ってしまう作品かも。

この短評にはネタバレを含んでいます
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