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彼女が目覚めるその日まで (2016):映画短評

彼女が目覚めるその日まで (2016)

2017年12月16日公開 89分

彼女が目覚めるその日まで
(C) 2016 On Fire Productions Inc.
相馬 学

ドラマは?だが、確実に意義のある力作

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 『エクソシスト』の元ネタになった事件の原因とも考えられている、抗NMDA受容体脳炎なる病気を題材にした実話……という点に興味が引かれて観た。この難病に冒された実在の女性の体験談なのだから当然といえば当然だが、闘病者への真摯な姿勢は確かに感じとれる。

 感情の振りの激化や、極度の鬱といった、多種症状の描写はドキュメンタリーのようにリアル。ヒロインを囲む家族や恋人の心模様をストレートにクローズアップしている点もいい。

 ドラマとしては山場にかける分、物足りさはあるものの、抗NMDA受容体脳炎という病を世に知らしめるうえでは意義のある力作。実年齢より上のキャラに挑んだクロエの頑張りも光る。

この短評にはネタバレを含んでいます
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