ヒューマン・ハンター (2017):映画短評
ヒューマン・ハンター (2017)トランプ政策風刺の脚本は悪くないものの、予算があまりに低すぎ
資源や食料の枯渇した近未来のアメリカ。徹底した管理社会のもと、生産性の低い国民は国家の負担として国外へ追放される。その退去命令を出す調査官ニコラス・ケイジが、担当する母子家庭の親子に同情したことから、国家がひた隠しにする恐るべき真実を暴くことになる。
明らかにトランプ政権下のアメリカを揶揄したディストピア物で、脚本の趣旨としては興味深いものがある。まあ、終盤で明かされる国外退去の衝撃的な真相は、SF映画ファンなら完全に想定の範囲内というか、恐らく誰でも元ネタを挙げられるとは思うが。ただ、それ以上に問題なのは製作費の少なさ。この種の物語を説得力をもって描くには、あまりにもチープ過ぎる。
この短評にはネタバレを含んでいます