アンロック/陰謀のコード (2017):映画短評
アンロック/陰謀のコード (2017)ライター2人の平均評価: 3
ときに見え隠れするB級感がたまらない!
『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』のマイケル・アプテッド監督作にして、主演はなにかと拾いモノが多いノオミ・ラパス。それだけで、面白さは保証付きといえるだろう。元CIAの尋問スペシャリストが巻き込まれる裏切り行為の連続は、ときにB級感が見え隠れするが、それなりにリアルを感じさせる演出と小気味よいテンポに引き込まれていく。また、“女性版『ボーン』シリーズ”感は拭いきれないが、マイケル・ダグラスやトニ・コレットなど、助演陣にも美味しいみどころが用意されているのも嬉しく、本家の「新シリーズ」に比べれば、しっかり楽しめる仕上がりだ。ただし、オーランド・ブルーム目的で観ることだけはオススメしない!
よくあるパターンの中でヒロインが新鮮さを放つ
“時限爆弾”の要素なり、死んだと思っていた人がそうじゃなかったり、いい人と思っていたら違ったりなど、よくあるパターンがたっぷりの、いわば古風なアクションスリラーで、そこそこ楽しめる。だが、設定はタイムリーなのに、「ボーン」シリーズのような信ぴょう性を感じないのは、脚本の弱さと言えるだろう。それを補っているのがノオミ・ラパス。恋のお相手もおらず、不必要なセクシーさを見せつけたりしないこのヒロインには、映画の多少の欠点にも目をつぶらせる力がある。彼女こそ、今作の最大の魅力かつ新鮮な部分だ。