ファイティング・ファミリー (2019):映画短評
ファイティング・ファミリー (2019)ライター2人の平均評価: 3.5
リアリティ番組を観てるようなスポ根ドラマ
タイトルが醸し出す『あゝ!一軒家プロレス』ばりのトンデモ映画臭に、イギリス映画定番の労働者モノ×アメリカンなプロレス・スポ根モノの融合(+下ネタ)に、最初は戸惑うかもしれないが、これが想像以上に“いい映画”! 日々脱落者が出るWWFトライアウトに参加した実力重視のヒロインが、トレーナーの愛のムチに耐え、容姿重視の金髪軍団との関係に苦しむ姿は、まるでリアリティ番組を観ているよう。ロック様のゲスト出演もスパイスとなり、ヤラセ云々でなく、エンタテイメントを作り出す人々の内幕としても楽しめる。また、プロレスに興味がなかった監督が撮ったからこそ、プロレスファン以外に届く部分も多し!
アメリカ式プロレスが大好きな英国人一家が大暴れ
これは楽しい! プロレスラーを目指す女性のスポ根ものだけど、設定がユニーク。彼女の一家は、英国人なのに全員がアメリカのショーアップ系プロレスが大好きなプロレスラー。しかも実話が元ネタ。キャストが見事で、ヒロインは「ミッドサマー」が控えるフローレンス・ピュー。兄役はちょっと若い頃のサイモン・ペッグ似の「ダンケルク」のジャック・ローデン。父親役はサイモン・ペッグとの名コンビで知られるニック・フロスト。母親役が「ゲーム・オブ・スローンズ」のコワい女王レナ・ヘディ。周囲に変わり者扱いされても負けないヒロインが、自分にも差別意識があることに気づくといういい話もあり、笑いと爽やかな感動が詰まってる。