ビューティフルドリーマー (2020):映画短評
ビューティフルドリーマー (2020)一見さんお断りな問題作
2020年最大の問題作かもしれない。劇中劇のどこか観たようなキャラが、観たような状況で発する「責任とってね」「世迷事もいい加減にせい」「大洗海水浴場!」といった意味深なセリフ……。まさに、リアルタイムで『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』の道を通った映研出身者なら、感涙にむせぶだろうが、そこに引っかからないと、意味不明な自主映画製作が延々と続くだけの、一見さんお断りな75分である。本広克行監督を始め、作り手の意欲は評価したいが、その熱量が若手キャストまで伝わっておらず、その温度差と「なぜに今?」な空気が寒かったりする。とはいえ、全否定できない愛しさもあるため、★おまけ。
この短評にはネタバレを含んでいます