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ザ・スイッチ (2020):映画短評

ザ・スイッチ (2020)

2021年4月9日公開 102分

ザ・スイッチ
(C) 2020 UNIVERSAL STUDIOS

ライター6人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.8

猿渡 由紀

ふたりの入れ替わりは純粋に面白い

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

C・ランドン監督の「ハッピー・デス・デイ」とその続編もオマージュたっぷりの映画愛に満ちたものだったが、今作も同様。そもそも最初のタイトルは「Freaky Friday the 13th」だったのだ。ホラーというジャンルながら実質的には完全なコメディだった「ハッピー・デス・デイ」2作をとても気に入っている者にすれば、スラッシャーや青春映画の要素を盛り込んだ今作は、欲張った分、笑いが少ないと感じた。欲張りといえば二重のエンディングも果たして必要だったのか疑問。それでもヴィンス・ヴォーンとキャスリン・ニュートンの入れ替わり演技は純粋に面白いし、ロマンスの部分は可愛い。普通に楽しめる一作。

この短評にはネタバレを含んでいます
相馬 学

またも快作! エンタメのツボを心得た才腕に注目

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 ホラーもコメディも感動も全部乗せした『ハッピー・デス・デイ』に続き、C・ランドンがまたも放つ快作。

 内気な女子高生と残忍な殺人鬼の魂が、それぞれの体に入れ替わる設定は、キャップの大きさゆえに笑いを呼ぶ。強面V・ボーンの内股演技も、美少女K・ニュートンのサイコ演技も意外性に富んでおり目が離せない。

 スプラッターもギャグもノリノリだが、それを面白く見られるのは、ヒロインと家族のドラマがあってこそ。自身も高校生の頃に父を亡くしたという監督の、喪失感の重なりが切実で、やはり泣けた。ちなみに彼の父親は、『大草原の小さな家』の頼れる父チャールズ役で人気を博した俳優マイケル・ランドンである。

この短評にはネタバレを含んでいます
村松 健太郎

安心して楽しめる

村松 健太郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

80年代スプラッタホラーへのオマージュをたっぷり感じる出だしから、容赦のないゴア描写と、今時珍しさすら感じれる安心安全の楽しめるホラー映画。
まぁ、ブラムハウス作品なので、当たり前と言えば当たり前ですが・・・。
なんと言ってもヴィンス・ボーンの演技が最高です。殺人鬼ブッチャーの時と中身が女子高生になった時とのギャップが何とも言えない笑いを誘います。
決着がついたかな?と思ってからのもう一ひねり、二ひねりも気が利いています

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

ヴィンス・ヴォーンが愛おしい!

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

細田守版『時をかける少女』だった『ハッピー・デス・デイ』に続き、今度は『フリーキー・フライデー』<<<『君の名は。』と、クリストファー・ランドン監督の好みが丸出し。冒頭の『13日の金曜日』オマージュなど、『スクリーム』的メタホラー要素も強いが、酷い目に遭う教師役に『フェリスはある朝突然に』のアラン・ラックを配し、クライマックスは定番プロムと、青春映画としても見せ場の連続。しかも、ヴィンス・ヴォーンの乙女な芝居が愛おしく、クライマックスではどっちを応援していいのか分からなくなるほどだ。そして、本作のミリーと『ハッピー~』のツリーが共闘するランドン・ユニバースに期待膨らむ!

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斉藤 博昭

「君の名は。」的な入れ替わりの妙+過激さ+青春映画の楽しさ

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

冒頭からグロいまでの衝撃度で脳天ガツンとやられ、作品のムードに背筋がピンとなるも、その後はハイスクール映画の軽快さに一気にシフト。この落差が快感となって、その後の殺人描写も明るい気分で楽しめる。犠牲者がイヤなやつばかりなのも、残虐さを薄める絶妙効果! 感動を盛り上げそうで、そうならない変化球の演出も味わい深し。

男女入れ替わりは年齢も、性質も、ギャップ大なので、過去の同様映画よりも俳優たちの変貌アクトで魅了。有名ホラーはもちろん、80年代名作青春ムービーの出演者の使い方などオマージュのレベルも高く、ジャンルを超えて面白さを生み出すハリウッド映画の本道を実感できちゃう、オトクな一作では?

この短評にはネタバレを含んでいます
平沢 薫

スイッチ後のヒロイン2人はどちらも痛快で、痛快さ2倍!

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 痛快さ2倍! 自分に自信がなくてイジメられてる小柄な女の子と、大男で怪力のシリアルキラー、正反対の2人の意識が入れ替わる。すると、シリアルキラーの意識を持つ女の子は着る服も歩き方もカッコよくなり、彼女が惨殺しまくる被害者達がたまたま彼女にイジワルしていた男女だったりするのも痛快。一方、シリアルキラーの身体を持ったヒロインが、不格好なオヤジの体を嫌がりつつ、その身体ゆえの破壊力の行使に快感を覚え、その身体の駆使により自分の持っていた力に気づいていくのも痛快。で、痛快さ2倍。本作のランドン監督は「ハッピー・デス・デイ」2作もヒロインが自分の力に気づく物語だった。今回も爆笑と痛快さが炸裂!

この短評にはネタバレを含んでいます
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