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N号棟 (2021):映画短評

N号棟 (2021)

2022年4月29日公開 103分

N号棟
(C) 「N号棟」製作委員会

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3

くれい響

王道ホラーではないものの、女優陣が激アツの意欲作

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

実話ベースということで、舞台を幽霊団地に変えた「恐怖の村」シリーズのフォロワーと思いきや、隔絶されたコミュニティに起こる怪現象が死恐怖症のヒロインを襲いかかるという、いわば“日本版『ミッドサマー』”。そんな意欲作ということで、王道ホラー路線を期待すると、肩透かしを喰らうかもしれないし、現に後半にかけては脚本も手掛ける後藤庸介監督の思いが空回り気味。とはいえ、萩原みのりに山谷花純という実力派の若手に加え、『ウィッカーマン』におけるクリストファー・リーばりの貫禄で怪演を魅せる筒井真理子と、女優陣が激アツ! そして、ロケ地や画作りも含め、まったくチープに見えないところも好感度高し。

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

寂れた古い団地で繰り広げられる和製「ミッドサマー」

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 ‘00年に起きた幽霊団地騒動の映画化という触れ込みだが、あくまでも事実からインスパイアされただけのフィクションである。舞台は幽霊が出ると噂される団地の廃墟。そこでホラー映画を撮影しようと大学生たちが下見に訪れたところ、誰もいないはずの団地にはなぜか大勢の住民がおり、やがて次々と恐ろしい怪現象が起きていく。まるでカルト集団のような白装束の住民たち、微笑みに包まれた奇妙な儀式、交錯していく生と死の境界線。さながら和製「ミッドサマー」といった感じで、ストーリー的に消化しきれていないように感じる部分もあるものの、寂れた古い団地につきまとうノスタルジーと薄気味悪さをブレンドした恐怖ムードは悪くない。

この短評にはネタバレを含んでいます
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