バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー (2021):映画短評
バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー (2021)ライター3人の平均評価: 3
アメコミ・オマージュ盛りだくさんのおバカなフレンチ・コメディ
40歳近くにもなって売れない役者をしているダメ男が、なんと某ハリウッド映画をパクったスーパーヒーロー映画の主演に大抜擢!ところが、衣装を着たまま交通事故で記憶を失い、自分がマジでスーパーヒーローだと思い込んでしまう。あの「ヒャッハー」シリーズや実写版「シティ・ハンター」でお馴染み、フレンチ・コメディの鬼才(?)フィリップ・ラショーが監督・脚本・主演を兼ねた作品。ファレリー兄弟に影響を受けたという人だけあって、下ネタを含むおバカなギャグが満載で、『バットマン』から『アベンジャーズ』までふんだんに盛り込まれたアメコミ・オマージュも楽しい。試練を経た主人公が大して成長しないところも良し(笑)。
スーパーヒーロー版『最終絶叫計画』
主演&監督・脚本のフィリップ・ラショーがDCと MCUねたをクロスオーバーするだけでなく、トムクルねたもイジりまくる“スーパーヒーロー版『最終絶叫計画』”。“記憶にございません!”な主人公が巻き起こす事件の数々を盛り上げるのは、かなりギリギリな劇伴と相変わらずの下ネタの数々。さらに、ラショー組といえる常連メンバーやアホ過ぎる奇跡のアッセンブルシーンなど、観ていてニヤニヤが止まらない83分といえるだろう。ラショーのオタク愛が高じて作った1本という意味では同じだが、『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』級の出来を期待してしまうと、ちょいと肩透かしを喰らうかもしれない。
"好きだからやってます"なスーパーヒーロー映画のパロディ満載
監督・主演は日本アニメ「シティーハンター」が元ネタのフランス版コメディ映画『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』のフィリップ・ラショー。今回の元ネタはスーパーヒーロー映画全般。売れない俳優の主人公が、バッ"ド"マンがピエロという名のヴィランと戦うスーパーヒーロー映画に主演することになるが、交通事故で記憶喪失になり、自分を本物のバッドマンだと思い込んでしまう。が、この設定なのにスーパーヒーロー論にならないのが、この監督の持ち味。前作同様、"好きだからやってます"感が全開。バットマンはもちろん、スパイダーマン、アベンジャーズなどスーパーヒーロ映画のパロディの数々が楽しい。